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『名画で読み解くハプスブルク家12の物語』

中野京子 光文社新書

 

スイスの片田舎の一豪族に過ぎなかったハプスブルク家。そんな一族がヨーロッパの半分以上を支配するまでに大きくなっていったのは、「世渡りがうまかったから」ことと「強運だったこと」!

この一族にはナポレオンのような、超人的な英雄は出てきません。良くも悪くも人間的。健康で長生きしただけで、その間に他の政敵が次々に死んで、気が付いたら自分が皇帝に就いていた、なんていう悪運の塊のような人物もいます。

戦争は他家にやらせろ。汝幸いなるオーストリアよ、婚姻せよ」という家訓とともに、婚姻政策で勢力を拡大。しかも娘を嫁がせた先の王子が若死にするなど、この一家は何かと悪運が強い。

やがてスペインとオーストリア、本家と分家のように分かれるも、スペインの方は「近親婚」繰り返しが祟って、遺伝子が弱くなり、跡継ぎを作れない国王ばかりになってお家断絶。フランスのブルボン家に乗っ取られる。

その後はマリア・テレジアという女傑や、美人というだけで何気にファンが多いエリザベート皇后など、有名人を輩出していくも、19世紀以降は民族問題に悩まされ、やがて第1次世界大戦で敗北。それでも戦争や革命で、もっと早くに滅んだ王家に比べて650年も続いたのは特筆もの!

実は今も存続しているハプスブルク家。その「強運な一家」の歴史を、名画とともに中野京子さんがわかりやすく解説してくれています。

この一族の物語に触れておけば、あなたも「強運」になれる!

興味がありましたら、ぜひご一読ください!