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清く図太くしたたかに!

3日で読めるトップが強運であり続けるための『人間学読本』

ヨーロッパ英雄史小説作家・小園崇文です。

【新連載】

「デキるリーダーは歴史に学ぶ!ヨーロッパ史を図太くしぶとく生き抜いた強運な王たちの物語」

昨夜のメルマガでお伝えした、【強運のための7か条

(ご覧になっていない方は、バックナンバーをどうぞ)

今日は 【その② 人脈・ネットワーク】 です。

人間は基本的に、一人では生きていけません。そもそも生まれる時からして、お父さんとお母さんがいなければ、あなたはこの世に生まれてきていません。

生まれた後も、子供のうちは両親や親戚、家族の人たちにご飯を食べさせてもらったり、色々な場所に連れて行ってもらったり、少し成長したら学校に行かせてもらったりと、基本一人では何もできません。

大人になってからも「私は一人で生きていく!」ということを言っている人をたまに見かけますが、そう人だって農家の人が作った食材を元にしてご飯を食べ、建設会社の人が建てた家やマンションに住み、運転士さんが運転する電車に乗って会社に行って仕事をします。

こんな訳で、人間は一人では生きていけません。ましてや「ビジネスで成功したい!」ということであれば、尚更一人では生きていけません。必ず「人」の協力が必要です。

あなたが作った商品やサービスを買ってくれるのは…、お客さん、「人」です。

あなたのためにお金を使ってくれるのは…、「」です。

良い情報をもたらしたり、困った時に助けてくれるのも…、「」です。

強運」とは自分で掴めるものもありますが、それ以上に「」がもたらしてくれるものの方が多いのです。

であれば、やはり「人」との繋がり、人脈、ネットワーク。これはやはり出来るだけ多く持っていた方が、いざ!という時に自分を救ってくれますね。もっとも付き合う相手も考えて選ばないと、逆に厄介の種になりますから、ただ闇雲に人付き合いを広げればいい、というものでもありませんが…。

ですが一般的に、政治でもビジネスでもその他のことでも、「成功」を掴んでいる人というのは、他人の力や助けを上手く活用できる人です。「人使いがうまい人」ですね。

歴史上でも、そのような人脈・ネットワークを駆使して、大帝国を築き上げた人物や一族がありました。

16世紀(1500年代)、神聖ローマ帝国皇帝にしてスペインの国王でもあったカール5世とは、まさにそんな人脈・ネットワーク(親の遺産ですが…)を駆使して、ヨーロッパに君臨した人物です。

そもそもはフランドル(今のベルギーの辺り)に、ハプスブルク家という一族の子として生まれました。それだけでも行く行くはそれなりの領地を継承する身分なのですが…。

このハプスブルク家の家訓に「戦争は他家にやらせて、汝オーストリアは結婚せよ」というものがあります。オーストリアはハプスブルク家の本拠地がある所なので、要は「戦争のような割に合わないことは他国にやらせて、我々は婚姻を通じてヨーロッパに君臨するのだ」というもの。「孫子の兵法」のように「戦わずして勝つ」ことを目指していました。

それを実際に派手にやったのが、マクシミリアンというカール5世のお祖父さん。そしてこのハプスブルク家というのが、この婚姻政策(まあ政略結婚です…)をやるにはうってつけ。とにかく子宝には恵まれる家系でした。

そこで祖父マクシミリアンは、自分の娘たちをハンガリー王に嫁がせたり、イタリアの諸侯に嫁がせたりして婚姻関係を広げて、他国が自国に攻めてこないように仕向けます。そしてあわよくば,自分の一族の血筋の者がどこかの国の王に…。

それがズバリ当たったのが、スペインとの婚姻。自分の長男フィリップ(カールの父)をスペイン女王イサベル1世の娘フアナと結婚させます。当時のスペインは本国のみならず、コロンブスが「発見」した新大陸アメリカからの資源もあって、この時代随一の強国。そんな国の王に一族の者が就いたら…。なんていう目論見も当然あったでしょうが、でもイサベル1世も子供が大勢いるので、そうそう思い通りにはならないか…?

ところが、イサベル1世の子供たちが、何かに呪われたかのように次から次へと夭折。唯一、丈夫で長生きしたのがフアナ(カールの母)でして、フアナが王位継承することになりましたが…。しかしこのフアナ、夫のフィリップも病で急死したことで精神錯乱状態になってしまい、とても国王の激務に耐えられる状態ではなくなります。

そこでフアナの父フェルナンドは、「スペインの王位をよそ者のハプスブルク家に渡してなるものか!」とばかりに、自分より50歳も若いフランス王女と再婚して「何とか跡継ぎを!」と頑張りますが、頑張りも空しく後継ぎはできず…。それどころか逆にこれが、自分の命を縮めることとなります(この時すでにイサベル1世は死亡しています)

さあ、これで王位は誰に?ということで、巡り巡ってフアナの息子カールの所に、スペイン国王の地位が巡ってきたのです。まさしく祖父マクシミリアンの深謀遠慮(?)が功を奏したことに。

この後、カール5世は神聖ローマ帝国皇帝に就く際も、親の代から付き合いのある財閥一家からお金を借りて、選帝侯(皇帝を選ぶことが役目の貴族)を買収し、皇帝位も手に入れます。これによりカール5世の所領は…

この地図で、色が付いている所全て+メキシコ以南の中南米。現在の国名でいえばスペイン、ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、オーストリア、ハンガリー、スイス…。これが転がり込んできました。まさしくご先祖が築き上げたネットワークが、孫の代になって大当たりした事例です。本当にこのカール5世、良い親と一族に恵まれた、「強運」な人物でした。

しかしそれ以上に、この後もハプスブルク家は、戦は弱いがとにかく子宝には恵まれ続け…。ヨーロッパの他の王朝が革命やら内乱やら、後継ぎが生まれないやらで絶えていくのを尻目に約800年間、オーストリアに君臨し、今も家系は続いています。もちろん所領は大幅に減っていますが…。それでも800年以上も激動のヨーロッパ史を生き抜いてきただけでも、十分に「強運な」一族です。

これなどは極端でかなりスケールの大きな事例ですが、人脈やネットワークを持っておけば、どこで何がどう繋がってくるか分かりません。この事例なども「婚姻政策」をやり続けていなければ、大輪の花が咲くことはなかった訳です。

翻って卑近ですが、私の事例を言わせてもらえれば、ニーズマッチというビジネス交流会に足しげく参加していたことによって、出版社を紹介してもらい、自分の本を出せることになりました。面倒くさがって交流会に出ていなければ、この結果を得ることはありませんでした。

今更ながらですが…、「運」をもたらしてくれるのは「人」

ということを強く実感している次第です。ぜひ、人付き合いは大事にしましょうね(^-^)

 

明日は、【強運のための7か条】 その③環境です。楽しみにしていてください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!