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清く図太くしたたかに!

3日で読めるトップが強運であり続けるための『人間学読本』

ヨーロッパ英雄史小説作家・小園崇文です。

【新連載】

「デキるリーダーは歴史に学ぶ!ヨーロッパ史を図太くしぶとく生き抜いた強運な王たちの物語」

昨夜のメルマガでお伝えした、【強運のための7か条

(ご覧になっていない方は、バックナンバーをどうぞ)

今日は 【その⑤信念・理念・志】 です。

アメリカの心理学者であるアブハム・マズローという人が唱えた説によると、人間の欲求には5段階あるそうです。

生理的欲求⇒生きていくための本能的な欲求(食欲・性欲・睡眠欲など)

安全欲求⇒危険のない、安全・安心な暮らしがしたい(金銭欲などもここに入るでしょう)

社会的(帰属)欲求⇒集団に属して仲間が欲しい(でないと、とても孤独で寂しさを感じる)

ここまでが「低次の欲求」と言って、外面的に満たされることを望む欲求になります。
そしてこの次が…

尊厳(承認)欲求⇒他者から認められ、尊敬されたい

自己実現欲求⇒自分の能力を引き出して、創造的な活動がしたい

この④、⑤の段階を「高次の欲求」と言い、自分の内面が満たされるための欲求になります。
ちなみに晩年には、さらに高次の「自己超越」という段階も発表されています。何の見返りを求めることもなく、エゴもなくなり、ただひたすら課題や職業的使命「だけ」をひたすら追い求める。ただ、ここまでくると「奉仕」、ほとんど聖人君子や神の領域。マザーテレサなどがこのレベルなのでしょうか。ほとんどの方は、この領域に達することは難しいでしょう。かく言う私も含まれます(^-^;

独断で色分けさせてもらうと、①は動物と同じ、②は子供、③で「とりあえず」大人の仲間入り、④・⑤辺りまで来て、「あの人は立派な人だ!」と他人に言ってもらえるレベルでしょう。

経営者や起業家、リーダーの立場に就く人であれば、せめて④ぐらいには到達したいところです。「他社から認められ、尊敬される」。ではそうなるためには、何が必要か?

それが今日お話しする、【強運のための7か条】 その⑤ 信念・理念・志 です。

ビジネスの目的の一つは、「利益を出すこと」。これは絶対に必要不可欠です。これが出来なかったら、そもそもビジネスとして成り立ちません。ただ考えてみましょう。会社でも個人でも起業家でも、企業理念・社訓・社是などに「私(わが社)は、金儲けのためにこの事業をやっています」と、そのものズバリ!ストレートに謡っている所があるでしょうか?あったらある意味とても正直で分かりやすいですが、そのような人や企業が他の人や社会に受け入れられて、長くビジネスを続けられるでしょうか?ちょっと難しいですね(^-^; 「5段階の欲求」で言えば、せいぜい③のレベル。④の他者から尊敬されるレベルまでには行きません。

③から④へのステップアップ、「他社から認められ、尊敬される」ためにはやはり、多くの人に受け入れられるような信念・理念・志を掲げて、それに基づいて活動する必要があります。そして長期間にわたって発展・繫栄している企業や個人には、ほぼ例外なく他者を納得させる企業理念・社訓・社是があります。いわば「信念・理念・志」ですね。それは個人の

ここでは何人かの有名な経営者の例をご紹介します。

●SONY
井深大氏「たわいのない夢を大切にすることから、革新が生まれる」
会社「日本再建、文化向上に対する技術面、生産面よりの活発なる活動」(一部抜粋)

●トヨタ自動車
豊田喜一郎氏「今日の失敗は、工夫さえ続けていれば、必ず明日の成功に結び付く」
豊田綱領「上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を挙ぐべし」

●Panasonic(旧松下電器産業)
松下幸之助氏「世の為、人の為になり、ひいては自分の為になるということをやったら、必ず成就します」
会社「産業人たるの本分に徹し、社会生活の向上と改善を図り、世界文化の進展に寄与せんことを期す」

海外の企業では、
●Microsoft
「世界中のすべての人々とビジネスの持つ可能性を最大限に引き出すための支援をすること」

●コカ・コーラ
「世界中の人々のからだと心、そして精神をリフレッシュします」(一部抜粋)

●Google
「Googleの使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすることです」

このように、「自分たちはこのビジネスを通じて、こういうふうに世の中や世界の役に立ちます」ということを謳っています。
こういう「信念・理念・志」があれば、例え苦境に陥った時でも、自分の進むべき道を見失うことなく、ビジネスを立て直すことが出来ます。そして立派な信念・理念・志がある個人や企業には、苦境に陥った時には必ずと言って良いほど、助けの手が差し伸べられます。

ヨーロッパの歴史上の英雄・偉人たちにも、その「信念・理念・志」によって、困難を切り抜け、大業を成し遂げた人物がいます。

ブルボン王朝を創始したフランス国王・アンリ4世。実績だけではなく、その鷹揚な人柄もあり、今でも歴代フランス国王の中でも一番人気のある国王です。

アンリは元々は、フランス・スペイン国境付近のナヴァール王国の王子として生まれました。当時の王朝ヴァロワ家の分家筋に当たり、本家によほどの事でもない限り、王位に就く可能性は限りなく低いものでした。信心深い母の影響もあり、子供の頃から熱心なプロテスタントとして育ちます。

アンリの少年時代のころのフランスは、風雲急を告げる非常事態。国内は宗教改革の影響も受けて、新旧両派に分かれての内戦状態。その混乱に付け入って、スペイン、イングランドといった外国が国内の諸派に肩入れし、下手したらフランスは外国によって分断されてしまうかもしれない危機が訪れていました。

そんな状況にも関わらず、国王は病弱で無能。有力貴族は内紛に明け暮れる。事実上の最高実力者カトリーヌ・ド・メディシスが、無能なバカ息子たちの王を何とか盛り立て、新旧両派のバランスを取りながら、辛うじて統治している状態。

アンリも当初はプロテスタントの王として、カトリック勢力との内乱を戦います。しかしカトリーヌ・ド・メディシスの息子の王たちが次々と若死に。しかも世継ぎを遺さずに死亡してしまい、遂にヴァロワ朝断絶。分家である自分の元に王位が転がり込んでくることに。

本来ならアンリ4世は、国王となる自らの信仰であるプロテスタントを、そのままフランスの国教にしてしまうことも出来ました。しかしフランス国内では圧倒的にカトリックが多数派。もし国王となる自分の信仰に固執すれば、内戦はいつまでも終わらず、さらに激化することが必至。「このままではフランスは本当に、外国勢力の餌食にされて滅んでしまう…」。そう判断したアンリ4世は、内乱を終わらせて、一刻も早く国に平和をもたらすために「とんぼ返りをする」という名言とともに、カトリックに改宗しました。

この新しい国王アンリ4世の並々ならぬ覚悟を、大多数のカトリックは熱狂的に支持。かくして内乱は終結し、ひとまず平和が訪れ、フランスは崩壊の一歩手前で踏みとどまりました。

アンリ4世にこのような大決断をさせたのは何か?それは「内乱を一刻も早く終結させて、フランスに平和をもたらす」という揺るぎない信念。そのためには子供のころからの自分の信仰などは小さな問題でした。このような実績、一方で無類の女性好きという、いかにもフランス人好みの点が受けて、今もってアンリ4世は歴代国王ナンバーワンの人気を誇っています。

あなたには生きていく上で、ビジネスをしていく上で、「信念・理念・志」として持ち続けているものはありますか?

ちなみに私の人生の志命とするところは…

自分に関わった人すべてに、強運と幸運と繁栄をもたらすことの出来る人物になる

です。まだまだ完全には至っておりませんが、この志命に近づくために、毎日を生きています。

まだ「信念・理念・志」と呼べるようなものがないという方は、ぜひ一つ持ってください。
あなたという一人の人間と、あなたが行っているビジネスが多くの人に受け入れられ、「強運」をつかむために。

明日は、【強運のための7か条その⑥信仰(見えないチカラを敬う習慣)です。楽しみにしていてください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!