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清く図太くしたたかに!

3日で読めるトップが強運であり続けるための『人間学読本』

ヨーロッパ英雄史小説作家・小園崇文です。

【新連載】

「デキるリーダーは歴史に学ぶ!ヨーロッパ史を図太くしぶとく生き抜いた強運な王たちの物語」

昨夜のメルマガでお伝えした、【強運のための7か条

(ご覧になっていない方は、バックナンバーをどうぞ)

今日は 【その⑦ 逃げ足の早さ】 です。

逃げ足の早さ」というタイトルを読んで、あなたはどんなことを思い浮かべましたか?

「責任放棄」「やるべきことをやらずに、途中でほったらかす…」「卑怯」「みっともない」「ズルい」…。

大よそ、こんなことを連想された方が多いのではないでしょうか?言葉だけを聞けば、マイナスイメージの方が強いことは否定しません。

しかし私がミニセミナーなどで、この【強運のための7か条】を説明させてもらうと、この最後の7条目「逃げ足の早さ」が一番インパクトに残るようです。そして他の6項目については、色々な方が表現こそ違えど語っているものが多いのですが、最後のこの「逃げ足の早さ」こそ、私の【強運のための7か条】最大の特色と言えます。眉をひそめる方も多いでしょうが、まずは最後まで読んでいただければ幸いです。

ビジネスにおいても人生においても、いつもいつも順風満帆で全てが順調で思い通りに事が運ぶ、という訳ではないということは、ある程度経験を積んでこられたあなたなら、もう言われるまでもなくご存知でしょう。

これは絶対に当たる!」と自信を持って打ち出した商品や企画が、意に反して売れない・当たらない。自分の想定していたこととは、全く正反対の事態が起こった。突然予期せぬ事故・アクシデントに見舞われた。このような経験は、実に多くの方がされていると思います。

そんな時、あなたはこの事態にどう対処しますか?当初の計画・予定に修正・変更を加えて、もっと売れるようにする。またはダメージを最小限に食い止めるために、何らかの対策を打つ。想定していなかった事態に直面して、当初の計画を練り直す。こういう対応をされるのではないでしょうか?

実はこれだって「逃げ足の早さ」です!

商品が売れない。想定外の事故・アクシデントの発生。このような事態に直面して、いつまでも当初の計画にこだわって、「〇〇の一つ覚え」のように一つの事をゴリ押しする。その結果、事態はもっと酷いことになっていく…。

そうならない前に手を打って、状態を好転させる。ダメージを最小限に食い止める。こういう手を打つのが当たり前!というものです。誰だって商品が売れた方が良いし、ダメージは小さい方が良いに決まっているのですから。

そうして手を打っても、一向に状態が上向かない。ダメージを食い止められない。こうなったらもう、恥も外聞もかなぐり捨てて一時撤退上手く行くように計画を修正して、再度勝負するなり、またはしばらく手を出さずに様子を見守るなり。

とかく多くの日本人は、真面目な方が多く、この「撤退」するということが「みっともない」「恥ずかしいこと」「男らしくない…」などと、酷評されてしまうことがあります。

しかし登山だって、天候不良でこれ以上登るのは無理となったら、下山する勇気が必要だと言われます。

そう、「撤退」は決してみっともないことではなく、立派な作戦・戦術なのです。

極端で分かりやすい例えをすれば、あなたが一軍の指揮官として戦場で部隊を率いている。そこで敵に遭遇した。どう冷静に考えても、敵軍の方が優勢で勝ち目がない。そんな時でも、指揮官であるあなたは、全滅覚悟で闇雲に突撃をかけて、兵隊を犬死させますか?勝ち目がなかったり戦況が不利であれば、当然撤退してまずは部隊を温存する。指揮官としては、当然そのように決断するべきでしょう。

どう考えても不利で勝ち目がないのに、「勇敢さ」「男らしさ」「撤退は恥」などの言葉尻に踊らされて、精神論や根性論だけで突っ込んで行く。それを「勇気」とは呼びません。ただの「無謀」です。

ビジネスで言えば、あなたの大切な資金・労力・時間が、言い方は悪いが無駄に浪費されていく、ようなものです。だったら周囲に何と言われようが、撤退でも何でもする。状況を観ながら体勢を立て直して、新たに勝負するなら勝負する。諦めるならスパッと諦める。このような形で「逃げ足の早さ」を発揮した方が、どんなにかあなたの将来のためになるのではないでしょうか。

ヨーロッパの歴史上の人物でも、ピンチにおいては恥も外聞も、何もかもかなぐり捨ててひたすら逃げることに専念し、そうして最後には勝利を得た人物がいます。

過去のメルマガでもご紹介したことのある、神聖ローマ帝国皇帝・フリードリヒ3世。この人物は、そもそも周囲に実力を認められて皇帝になった訳ではなく、むしろ「実力がなくて扱いやすいから」皇帝になったようなもの。死後も「神聖ローマ帝国の大愚図」とあだ名されるぐらいの人物です。そんな彼が人生でやってきたことは、「ただひたすら逃げる!」これのみ!自分よりも強大な相手が現れたとなれば、戦いを避けて逃げる。借金取りからも逃げる。敵の刺客からも逃げる。ただひたすら、逃げて逃げて逃げまくる!そうこうしているうちに、また上手い具合にライバルも政敵も自分より先に死んで行って、気が付いたら自分が最後まで生き残っていて、全てを勝ち取ったという人物です。この人より有能な人物は他にたくさんいましたが、そういう人たちは皆、やたら腕に覚えがあるだけに、時に無茶な戦いに挑んで命を落としてしまいました…。こうして実力は全くない分、無茶はせずにひたすら逃げまくったフリードリヒ3世が、最後に天下を取りました。まさしくこの人の人生は「三十六計逃げるに如かず」を地で行った、「史上最強の強運の持ち主」です。

その他にも、イギリスのウェリントン将軍。あのナポレオンをワーテルローの戦いで破った名将は、『偉大な将軍の資質は、後退が必要な時にその事実を認めて、実行する勇気があることだ』という名言を残しています。名将と言われる人ほど、攻めることとおなじくらいに、逃げる=撤退することの重要さを認識しています。

目をヨーロッパ以外に転じてみましょう。中国で名高いのは何と言っても、漢王朝を打ち立てた劉邦。戦の強さだけならライバル項羽の方が圧倒的にあり、劉邦は連戦連敗。それでも劉邦は負けては撤退を繰り返しながら、しぶとく軍を温存し、やがては戦い疲れた項羽を最後には逆転して、天下統一。漢王朝を打ち立てました。

日本史なら何と言っても徳川家康。信長からどんなに理不尽な扱いを受けても決して争わず。その後、秀吉の勢いが手を付けられない時にも、これまた決して無理して争わず。そうして自国の兵を強くし、自分の健康をしっかり整えて、「秀吉が死ぬ」のをひたすら待ち続けました。ここで無理な戦いを挑んでいたら、江戸幕府260年の天下泰平はなかったかもしれません。

その信長も、最強の敵・武田信玄が健在の時は、決して争わずにご機嫌を取り、信玄が死んで息子・勝頼の代になって甲斐の力が落ちた時を見計らって、徹底的に叩きました。

秀吉は信長が本能寺で倒れた時、さっさと毛利元就と和睦して引き返し、明智光秀を討って天下を自分のものとしました。いつまでも毛利と小競り合いをしていたら、秀吉の天下はあったかどうか…?

このように、歴史上を見ても天下を取った人間たちに共通しているのは、「逃げ足が早かった」こと(または逃げ方が上手かったこと)。

勝ち目のない戦いはせずに、逃げる時は逃げる時はひたすら逃げて、状況の変化を待ち、敵が弱るのを待つ。「逃げる」ことが出来た人が、最終的に天下を制しました。

確かに人生、「やるっきゃない!」という局面もあるでしょう。それは私も理解できます。しかしそんな時でも、「最悪の時には逃げる」という選択肢を頭の中に入れておいてください。そうすれば、目の前の状況を冷静に見つめることが出来ますし、戦い方・生き方の選択肢が増えて、ビジネスも人生もとてもゆとりのあるものになることでしょう。

とにかく前に進むしかない!」「退き下がることは許されない!」と自分で自分をがんじがらめにする必要はありません。ビジネスも人生も、前に進むだけが能ではありません。時には後ろに退くことも大事。笑いたい人や批判する人には、勝手にさせておけばいい。「逃げる」ことは恥でも何でもありません。立派な作戦・戦術です。

強運のための7か条その⑦逃げ足の早さ ぜひ心にとどめてください。
これで【強運のための7か条】、全てを紹介し終わりました。この後は、少し間をあけて、ヨーロッパ史上の人物たちの生涯にスポットを当てながら、現代を生きるあなたが自分のビジネスや人生に活かすことの出来る「強運ポイント」をお伝えしていくことにします。しばしの間、楽しみにお待ちください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!