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●エリザベス1世がしぶとく図太く強運に生き抜いた要因

即位した時25歳、「若い女に国王が務まるのか?」という周囲の不安もよそに、45年もの長期間にわたり、国王として君臨しました。「庶子」として時には蔑まされ、義姉のパワハラに耐え抜き、数々の暗殺計画を潜り抜けてその治世を全うした要因は、以下の3点に集約されます。

人脈
当然ながら、その長い治世を女王一人の力で乗り切ることは不可能です。会社で言えば、社長一人の能力は、どんなに有能な人でもたかが知れています。やはり有能なブレーン、良質な人脈の支えがあって初めてトップの能力も活きてきます。エリザベス1世には、その治世の大半を支えたウィリアム・セシルという名宰相がいました。そしてウィリアムの死後は、息子のロバートがやはり後を継いで女王を支えました。数々の暗殺計画は、ウォルシンガムというスパイの親玉が国内外に張り巡らせたスパイ網によって情報を事前に察知して、未然に防ぎました。アルマダの海戦をはじめ、対スペインとの戦いではジョン・ホーキンズフランシス・ドレイクといった元海賊上がりのならず者たちが、大いに力を振るいました。これら多士済々の有能な人材が、エリザベス1世の治世を支えました。

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徳川家康

忍耐力と集中力
その生涯は順風満帆な時よりも、むしろ降りかかる試練の方が多かったエリザベス1世。ですが数々の試練にも気持ちを腐らせず、辛抱強く時を待って切り抜け、ここぞ!という時には思い切った行動に出ました。母アン・ブーリンが処刑されて「庶子」になりながらも、学問特に歴史を勉強して、その人物たちの成功失敗、栄枯盛衰の事例から「どのように行動すべきか?何が失敗をもたらすのか?」を学び続け、自己研鑽に努めました。この学問を根気よく続けたことが、人生の危機に際しての忍耐力を培い、同時に勝負所での集中力も発揮させました。

人生はいつも上手く行くことはありません。時には逆風に晒される時もあります。その訪れる逆風にへこたれていては、生きていけないし、大きな事を成し遂げることも出来ません。その忍耐力を培うには、学問でも読書でも他の良い習慣でも、「これ!」と決めたことは、やり続けることです。一つのことをやり続けることで「忍耐力」が培われます。そしてやり続ける忍耐力があるからこそ、ここ一番の大事な勝負所で、自分の持てる最大限の力を発揮することが出来ます。勝負所で力を発揮するには、普段からの積み重ねが欠かせません。スポーツ選手で言えば、普段から練習で技や体を鍛えるからこそ、大事な試合で華やかなプレーを披露できるのです。

時こそが私をここ(王位)に導いたのです」エリザベス1世の人生が凝縮された名言です。彼女の人生を象徴する言葉は「待ち」と「忍耐」。私が「イングランドの家康」と呼ぶ所以です。

以上、エリザベス1世の人生を振り返ってきました。歴史好きの方の間でも結構華やかなイメージを持たれているエリザベス1世。ですがその人生は彼女の宿敵となったメアリー・ステュアートと比べると、より鮮明になります。忍耐強くひたすら「時を待った」エリザベス1世。方や自由奔放過ぎて、その能力を持て余し、遂には破滅への道を歩んだメアリー・ステュアート。最後に歴史作家ステファン・ツヴァイクの、この両者を比較した言葉でこの本を締めくくりたいと思います。「政治」を「ビジネス」や「人生」に置き換えても、そのまま使えます。

政治においては常に、緩やかなしぶとさ奔放な力に、考え抜かれた計画即興的な飛躍に、リアリズムロマンティシズムに勝つ

(完)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

 

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